上野瞭著作目録
1950年(昭和25年)
童話集・蟻
土山文?堂/創作/私家版
1957年(昭和32年)
子ども・見ている聞いている
三一書房/評論/鴨原一穂他共著
1965年(昭和40年)
空は深くて暗かった
三一書房/創作
1967年(昭和42年)
戦後児童文学論ー「ビルマの竪琴」から「ゴジラ」まで
ちょっとかわった人生論
三一書房/エッセイ
高校生新書。
フォークシンガー加川良が歌ってヒットした「教訓1」はこの本の一節から生まれた反戦ソング。
いまでは作詞者としてちゃんとクレジットされている。
演歌歌手の畑山みどりさんもカバー。
コロナ初期の2020年に女優の杏さんがYouTubeでギター1本でカバーした映像が話題にもなりました。
1968年(昭和43年)
『オルリー空港22時30分』
学習研究社/P=ベルナ著/上野瞭・翻訳
上野瞭が苦労して翻訳した推理小説です。
ちょんまげ手まり歌
理論社/創作/井上洋介絵
上野瞭が異能な児童文学者として評価された注目の一冊。
黒いユメミの花が咲く「やさしい藩」につたわる手まり歌。今も聞こえてきそうな、
こわいこわい物語。
様々な劇団がこの物語を原作で取り上げてくれました。
1970年(昭和45年)
『ファーブル昆虫記』
文研出版/J・H・ファーブル著/上野瞭・翻訳
『わたしの児童文学ノート』
理論社/評論
1971年(昭和46年)
『京都の散歩みち』
山と渓谷社/エッセイ/西尾雅之共著
『マーマーレード・ジムの冒険』
sあかね書房/翻訳/アラン・シリトー作(栗田八重子絵)
1972年(昭和47年)
『カイツブリ号の追跡』
学習研究社/翻訳/ロジャー・ビルキントン著(武部本一郎絵)
『現代の児童文学』
中央公論社/評論(中公新書)
1974年(昭和49年)
『現代日本児童文学史(講座=日本児童文学=5』
明治書院/評論/上野瞭・神宮輝夫・古田足日共著
『ネバーランドの発送ー児童文学の周辺』
すばる書房/評論
目こぼし歌こぼし
あかね書房/創作(梶山俊夫・絵)
ちょんまげ物語の形をとった現代の冒険物語。体制の不合理、人間の差別性、男と女のあり方など、現代の抱える問題を父を殺された少年の目を通して描く。
1976年(昭和51年)
『子どもの国の太鼓たたき』
すばる書房/評論(長新太・絵)
日本宝島
理論社/創作(栗津潔・絵)
現代における宝島とは何か。19世紀のスチーブンソンの宝島を向こうに張って、あえて日本の宝島を描こうとした新しい冒険物語。親子問題も問われている。
1977年(昭和52年)
『絵本・猫の国からの挨拶ーmessages from paper cats』
すばる書房/アンソロジー/上野瞭編
さまざまな猫のイラスト、漫画、エッセイを一堂に集めた猫学の本。
『戦後児童文学論ー「ビルマの竪琴」から「ゴジラ」まで』
理論社/評論(新装版)
1978年(昭和53年)
『田島征三』
すばる書房/評論/上野瞭編
『目こぼし歌こぼし』
講談社/創作(梶山俊夫絵){講談社文庫}
もしもし こちらライオン
理論社/上野瞭・作、長谷川集平・絵
たかしくんがひとりで留守番をしていると、「ひつれいします」と、猫がたずねてきた・・。声を出して読める幼年童話。
『われらの時代のピーター・パン』
晶文社/評論
1979年(昭和54年)
『空想の部屋(叢書児童文学第三巻)』
世界思想社/評論・上野瞭編(長新太絵)
『小さな船長の大ぼうけん』
あかね書房/上野瞭・翻訳/ポール・ビーゲル作 C・ホランダー絵
1980年(昭和55年)
『小さな船長と七つの海』
あかね書房/翻訳/ポール・ビーゲル作 C・ホランダー絵
『ちょんまげ手まり歌』 理論社/創作(井上洋介絵)<愛蔵版>
もしもし、こちらオオカミ
小学館/創作(長谷川集平絵)
1981年(昭和56年)
『アーサーの めがね』
佑学社/翻訳絵本/マーク・ブラウン作絵
『想像力の冒険ーわたしの創作作法』
理論社/評論/今江祥智・上野瞭・灰谷健次郎共編
『ちょんまげ手まり歌』 理論社/創作(井上洋介絵・フォア文庫)
1982年(昭和57年)
『児童文学アニュアル1982』
偕成社/評論/今江祥智・上野瞭・遠藤豊吉他共編
ひげよ、さらば
理論社/創作(福田庄助絵)
第23回日本児童文学者協会賞を受賞。
この作品は各分野から高い評価を得た。
1984年4月から1年間、NHK連続人形劇として総合テレビで放映。
この作品は人形劇の人気とともに幅広い層に評価される。
主題歌はシブがき隊の「キャッツ&ドッグ」。
1983年(昭和58年)
『児童文学アニュアル1983』
偕成社/評論/今江祥智・上野瞭・遠藤豊吉他共編
1984年(昭和59年)
『アリスたちの麦わら帽子ー児童文学者の雑記帳』
理論社/評論
『児童文学アニュアル1984』
偕成社/評論/今江祥智・上野瞭・遠藤豊吉他共編 『児童文学アニュアル1984』
テレビえほん 『ひげよ、さらば』全3巻
理論社/絵本/上野瞭原作・関功脚本・タナカマサオ人形
『ひげよ、さらば』<上><中><下>
理論社/創作{理論社ノベルズ}
NHK連続人形劇『ひげよ、さらば』第一巻〜第六巻
理論社/創作/関功脚本・タナカマサオ人形{テレビ文庫}
1985年(昭和60年)
さらば、おやじどの
理論社/創作(田島征三・絵)
ちょんまげ物語を通して描き出された現代の親と子の問題。新吾が目にするさまざまな事件を通して人間の影の世界に迫る異色の大長編物語。
そいつの名前は、はっぱっぱ
理論社・創作(杉浦範茂・絵)
母親が家を飛び出して、取り残された父と息子。その少年の前に突然現れる「はっぱっぱ」。「はっぱっぱ」とは何者か。揺れ動く少年の心を「はっぱっぱ」に仮託して描いたファンタジー。
日本のプー横丁 ー私的な、あまりにも私的な児童文学史
光村図書/エッセイ 装画・杉浦範茂、装幀・平野甲賀
私的な児童文学史。
小説でもドキュメントでもなく、それ以上に興味深い読み物として展開する、
これは「詩と真実」である。
『ひげよ、さらば』
理論社/テレビガイド{ムック版}
NHK連続人形劇『ひげよ、さらば』第七巻〜第十巻
理論社/創作/関功脚本・タナカマサオ人形{テレビ文庫}
1987年(昭和62年)
砂の上のロビンソン
新潮社/創作(北見隆・絵)
上野瞭が大人の小説家として発表した渾身の一冊。
モデルハウスに住むことで家がもらえるという、面白い設定のドラマは各業界からも注目され、テレビドラマや映画化もされた。
大都会の中を漂流し続ける家族。
無人島の代わりにモデルハウスが登場する。
著者が初めて書いた新聞連載小説。
NHKドラマ人間模様(1988年1月9日〜1月30日放送)
主演:田中邦衛、木の実ナナ・主演。
すずきじゅんいち監督で映画化(ATG配給)。
大地康雄、浅茅陽子・主演。1989年9月15日公開、105分、配給ATG。
劇団コーロ公演。
ひげよ、さらば ー猫たちのバラード<上><下>
新潮社/創作{新潮文庫}
1988年(昭和63年)
もしもし、こちらオオカミ
小学館/創作(長谷川集平絵・文庫)
1989年(昭和64年・平成元年)
アリスの穴の中で
新潮社/創作(北見隆・絵)
評判を呼んだ、砂の上のロビンソンに続き発表した大人向けの小説。
第3回山本周五郎賞候補作品となる。
男が妊娠するというショッキングな設定は話題を呼び TBS系でテレビ化。午後9時半から月曜連続ドラマスペシャルとして放映された。
主演は小林薫。
TBSチャンネル
後に、某役者が盗作して話題にもなった。
さらば、おやじどの』<上><下>
新潮社/創作{新潮文庫}
1992年(平成4年)
晴れ、ときどき苦もあり
PHP研究所/エッセイ(装幀・上野宏介)
一匹の同居猫と暮らす、老いをまえにした夫婦の風景を、変わりゆく京都の町並みのなかに描く。
装丁、装画は息子の上野宏介が担当。
児童文学作家対談・7/今江祥智・上野瞭・灰谷健次郎:インタビュアー神宮輝夫
偕成社/対談集
1993年(平成5年)
三軒目のドラキュラ
新潮社/創作(北見隆絵)
日本テレビ系でドラマ化。木曜午後9時、連続12回。「三軒目の誘惑」
幸福と不幸は背中あわせ。老人からの一通の手紙が、すべての発端だった。平凡な主婦に届けられた熱烈で直截なラブレター。最初、それはただ不気味だった。しかし次第に…、被害者が加害者に、加害者が被害者に変貌する愛の不条理劇。若さを手にするために他人を必要とする人々の真面目で哀しい現代の寓話。
1994年(平成6年)
そいつの名前はエイリアン
あかね書房/創作(杉浦範茂・絵)
ある日少年は奇妙な老人に出会う。少年にしか見えない老人。一人の人間の中にある現在と未来が交錯するファンタジー。
1995年(平成7年)
グフグフグフフ
あかね書房/創作/青井芳美・絵
人間の言葉も分かる犬の長太郎の願いは電話に出ること。とんでもない人間家族と同居することで様々なことが見えてくる。他に3編のファンタジーを含んだユニークな短編集。
もしもし、こちらメガネ病院
あかね書房/創作/古川タク・絵
院長のオジイサンと看護婦のオバアサンを中心にしたナンセンス。登場人物は野良猫から宇宙人、透明人間、天使まで、奇想
天外な病院物語。
1998年(平成10年)
ただいま故障中ーわたしの晩年学
晶文社/エッセイ
宝島へのパスポート
解放出版社/評論/今江祥智・山下明生と共著
1999年(平成11年)
映画をマクラに
解放出版社/エッセイ
2003年(平成15年)
『猫の老眼鏡』
2002年の上野瞭の没後、同志社女子大学児童文化研究室・有志によって作られた小冊子。
『晩年学通信 最後の日記抄・闘病記』
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